アボサンinfo

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作品リスト
          1977〜
陽だまりの風景
ふるさとメルヘン(1)
お陽さま色の絵本
          1981〜
時計草だより
ふるさとメルヘン(2)
くずの葉だより
          1987〜
ルフラン
夏のてじな
          1993〜
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くずの葉だより
©阿保美代 (KCフレンド/講談社/1983.2.15初版)


   時計草だよりの流れを汲む作品集。 尽きない創作の泉は、さらに洗練の度を増して・・・。 心をくすぐる、珠玉の作品がいくつも。

 トーレンチカや駅長さんも登場。 多彩なテーマと世界観、絵も美しい。 阿保さんに脂が乗った最盛期の一冊。

著者/阿保美代 ・ 装幀/水野石文  カバー見返し・裏  カバー見返し・表


 ▽ 目次 (収録作品)  ▽ イラストカット  ▽ インプレッション   



  目次 (全25篇)

作品タイトル 頁数 初出誌 (※S56=昭和56年) サイト内リンク
くずの葉だより
 冬の星座6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 薔薇色ばらいろのとびら6p S56 週刊少女フレンド 5号 
 小さな魔法の家6p S56 週刊少女フレンド 6号 
 りんごの木6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 ごめんなさいの家具屋さん6p S56 週刊少女フレンド 10号 
 星の庭から6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 トランペットとすぐりの実6p S56 週刊少女フレンド 19号 
 小鳥のなく町6p S56 週刊少女フレンド 20号 
 わたしの雨色の木馬6p S56 週刊少女フレンド 21号 
 たくさんのお月さま6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 黄楊つげさじ6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 エウリデイーチェ幻想6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 羽根のある美術館6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 緑のことば6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 思索14
 JUNEジューン ─六月の絵本─6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 夏の夜 水の上にて歌える6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 秋のいたずら6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 かもめの森6p S57 週刊少女フレンド 20号 思索13
 秋の森から6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 涙の乗車券6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 静かな水6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 雪だるま6p S56 週少フレ2号〜S58 2号より 
 10とひとつの物語16p S55 ハローフレンド 4月号 
 月街つきまちものがたり16p S55 ハローフレンド 6月号 
 ケンペン麦の帽子24p S49年7月の未発表作品 



 
  イラストカット




p.6 「冬の星座」より (C)阿保美代




p.54 「わたしの雨色の木馬」より (C)阿保美代




p.76 「羽根のある美術館」より (C)阿保美代

©MIYO Abo 1973-1983






 
Impression
 
 ページを開くと、きらきらと輝くような作品が次々に出てくる。 繊細で優しく暖かい、多彩で夢のようなメルヘンファンタジー漫画集。 「時計草だより」から続くこの時期に、至高の阿保ワールドの完成を見る気がする。 誰も真似できない世界、素晴らしい作品集だと思う。

 聖夜、小さな町に来た旅の一行によるコンサート「冬の星座」。 トーレンチカが移ろう四季を想う「薔薇色とびら」。 両親に庇護される子供の純粋な驚き「小さな魔法の家」。 リンゴの種子を食べてしまって…「りんごの木」。 家具の中の木の妖精が悪戯をする「ごめんなさいの家具屋さん」。

 「星の庭から」落ちてきた子と少女の話。 トランペット吹きが、ある男の悩みを昇華させて…「〜すぐりの実」。 「小鳥の泣く町」は、デビュー作と似た面もありつつ対照的。 少女の失恋を幽玄に描いた「〜雨色の木馬」。 兄妹が夜道の水溜りを見る「たくさんのお月さま」。 汽車で同席した女性に「エウリディーチェ幻想」を見る若者。

 ヤンおじさんはどこへ…「羽根のある美術館」。 オーボエを吹く若者、そして緑の風景を見る女性のロマンス「緑のことば」。 幼児の幸せな夢うつつの時えを描く「JUNE〜」。 休養中のプリマドンナが歌う「夏の夜〜」。 雨おばけの「秋のいたずら」。 海を見たトーレンチカが冬のイメージを重ねる「かもめの森」。

 手を振る駅長さんの「涙の乗車券」。 「10とひとつの物語」「月まちものがたり」は、 様々な月のエピソード(2pずつ)が、阿保さんの見事なタッチの絵や詩とともに描かれる。 最後の「ケンペン麦の帽子」は初期の作品。 小人から亡き母の歌声が聞こえる帽子をもらった少年と父親の話。少しホラー色あり。

 全体的に、絵は、「時計草」の頃の充実ぶりと比べると、ややあっさりした部分も散見される。 風景には、崩れる前の儚い美しさのようなものが漂っている。 人物も綺麗だ。作品内容も洗練されている。ずっと大事にしたい一冊。

(by ライラック)

 
 「時計草だより」の後続シリーズ。 時計草だより同様、ヨーロッパの香りあふれる美しい「村」に暮らす人々の、 日々の営みの中での素朴で小さな喜びが丁寧に描かれています。

 美しいページが次々と展開されるので、語り出すと止まりません。 少し挙げると、「小さな魔法の家」の、朝の食卓の風景。両親の子供への限りない祝福。 ケーキがむちゃくちゃ美味しそう。お祭りのいちご酒が飲みたい。まさに幸せのひとこと。

 「秋のいたずら」の家に住みたい。「夏の夜〜」のタイトル絵も見事。 阿保さんは、デッサン力、デザイン力が高いんだと思う。 1ページ、1ページが、圧倒的に美しい。

 巻末にある、「10とひとつの物語」(見開き2〜4ページで、 1話完結の小さな物語が集められている)の洗練された絵やストーリーテリングは、 アボサン作品の中でも、最も完成度の高いものの一つではないでしょうか。

(by 雪だるま)


2010.05.15〜
編集:アボサンinfo.

illustration ©MIYO Abo 1973-1983
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