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森のメルヘン    
©阿保美代 (KCフレンド/ 講談社/ 1993.8.15初版) 
 動物が擬人化されたメルヘン世界。 お喋り好きで、図々しくて、行動力のある、でも心配性で優しい、 うさぎのおばさんが繰り広げるユーモラスな物語。

 講談社KCシリーズのマンガとしては、これが最後の一冊になる。

著者/阿保美代 ・ カバー/テン・グラフィス  カバー見返し・裏  カバー見返し・表

 ▽ 目次 (収録作品)    ▽ インプレッション  


 
目次 (全13篇)    

作品タイトル頁数初出誌備考
● 森のメルヘン
 にぎやかな樹12p  1990年 mimi excellent No.13 
 森のこもりうた16p  1990年 mimi excellent No.15 
 旅は道づれ16p  1990年 mimi excellent No.16 
 黒うさぎの踊る家16p  1990年 mimi excellent No.17 
 人さわがせなつむじ風16p  1991年 mimi excellent No.19 
 おじゃま虫がこんにちは16p  1991年 mimi excellent No.20 
 雪やこんこん16p  1991年 mimi excellent No.21 
 うさぎのマーチ16p  1992年 mimi excellent No.22 
 どくだみハウスはにぎやかハウス16p  1992年 mimi excellent No.23 
 風色のお茶をどうぞ16p  1992年 mimi excellent No.24 
 ぼくのおばさん16p  1992年 mimi excellent No.25 
 うさぎさんのスキップ16p  1993年 mimi excellent No.26 
 しあわせの贈りもの24p  1993年 mimi excellent No.27 
 あとがき3p ※アボサンがウサギのおばさんと会話する漫画


 
Impression    

 
 クマや羊やキツネなど、擬人化された動物たちの住む世界。 元気で図々しくて世話好きなウサギのおばさんが、さまざまなドタバタを繰り広げる。 叙情性は薄いが、コメディタッチの、活気ある明るく楽しいお話集。

 絵は細い輪郭でくっきりした感じ。 目も円に黒点など、シンプル。可愛らしい動物に、 阿保さん的な装飾や風景が加わり、どの世代にも受け入れやすいかもしれない。

 「にぎやかな樹」は、おばさんの住む大木で出来たアパートでのお話。 冬に樹が倒れると聞いて、みんなが引っ越すけど…。心温まる良質なメルヘン。 「森のこもりうた」は、冬の間コグマを預かることになって…。胸がキュンとなるいい話。

 「旅は道連れ」は、観光バスツアーでの出来事。 「黒うさぎ〜」は、家に住むお化けとのドタバタが楽しい。 「おじゃま虫〜」は、サマーハウスでの恋愛バトル。 「うさぎのマーチ」は、屋敷に住むうさぎのお嬢様との話。 「どくだみ〜」は、両親と実家の庭の話。

 「風色のお茶〜」は、旧友との再会と、楽しい日々。 「ぼくのおばさん」は、甥っ子の下宿に泊まる話。 「うさぎさんのスキップ」は、カルチャークラブに通う話。 最後の「しあわせの贈り物」では、おばさん自身が幸せに…。

 本の途中から世俗的な話が多くなったり、何かと揉め事が起きたりするが、 どれも彼女のエネルギーや優しさで、 周りを前向きな気持ちにしていくのは同じ。

 巻末に3ページのあとがき漫画がある。 著者の阿保さんが、「ネームが出来ない」と悩んでいて、 うさぎのおばさんと会話するうちに、元気をもらって開き直るという、 これまた実感が伴った楽しいもの。

 阿保さんも読者も、うさぎのおばさんから元気がもらえる一冊。

(by ライラック)

 
 今までの阿保作品とは毛色が変わり、キャラ全開のキャラものに。 読んでいて凄く面白いなと思うのは、アラサーのうさぎのおばさんが、 やたら元気で、むちゃくちゃポジティブで、感激屋なところ。

 そのキャラのパワフルさは、それまでのアボサンっぽくない元気の良さで、 表情も今までにないものだから、違和感もあるのだけれども。 あとがきのアボサンの制作苦労話は、よく分かる気がする。

(by 雪だるま)


2010-05-29〜 
編集:アボサンinfo. 
illustration ©MIYO Abo 1990-1993 

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