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時計草だより    
©阿保美代 (KCフレンド/ 講談社/ 1981.12.15初版) 
 明るい若草色の表紙。そこで遊ぶ可愛い精霊の子供たち。 タンポポ、つむじ風、くるみの木、そして時計草だよりと、 シリーズ連載から抜粋して掲載。

 ほのぼのとして可愛いく温かい、繊細で明るく優しい、 アボサン独自のメルヘン世界が花開いた時期の作品集。

著者/阿保美代 ・ 装幀/水野石文  カバー見返し・裏  カバー見返し・表

 ▽ 目次 (収録作品)  ▽ イラストカット  ▽ インプレッション  


 
目次 (全27篇)    

作品タイトル頁数初出誌 (※S54=昭和54年)サイト内リンク
● たんぽぽだより
 うたどけい7p  S54 週刊少女フレンド 1号? 思索16
 バビロンまで何マイル?7p  S54 週刊少女フレンド 2号 
 風車草7p  S54 週刊少女フレンド 3号? 思索15
● つむじ風だより
 みずかがみ7p  S54 週刊少女フレンド 5号? 
 春がすみ草7p  S54 週刊少女フレンド 6号 思索16
 サガンさんのこひつじ7p  S54 週刊少女フレンド 7号 
 幽霊そなた変ホ長調7p  S54 週刊少女フレンド 8号 思索15
● くるみの木だより
 くれらんぼうさん どじりんぼう7p  S54 週刊少女フレンド 10号? 
 ゆりかごのうた7p  S54 週刊少女フレンド 11号? 思索16
 野原のおまつり7p  S54 週刊少女フレンド 12号 思索16
● 時計草だより
 まひるが丘一丁目7p  S54 週刊少女フレンド 15号? 
 くもりぞら7p  S54 週刊少女フレンド 16号? 思索16
 きらきら星輪舞7p  S54 週刊少女フレンド 17号 
 夏星への扉7p  S54 週刊少女フレンド 18号 
 月の郵便船7p  S54 週刊少女フレンド 19号 
 いないいない ばあ7p  S54 週刊少女フレンド 20号 
 ぽすと すととん まっくらけ7p  S54 週刊少女フレンド 21号? 
 草のたてごと7p  S54 週刊少女フレンド 22号 
 夜の銀の実7p  S54 週少フレ15号〜S55 22号から 
 かげぼうし7p  S54 週少フレ15号〜S55 22号から 
 ひつじぐさの夢7p  S54 週少フレ15号〜S55 22号から 
 天使は真昼に笛をふく7p  S54 週少フレ15号〜S55 22号から 
 おいしい水7p  S55 週刊少女フレンド 16号 
 おおきなトランク7p  S55 週刊少女フレンド 18号 
 緑のおばさん7p  S55 週刊少女フレンド 20号 
 10月はリンゴのにおい7p  S55 週刊少女フレンド 21号 思索14
 木琴バードのいる町7p  S55 週刊少女フレンド 22号 思索14


 
イラストカット    



p.19 「風車草」より (C)阿保美代




p.46 「幽霊そなた変ホ長調」より (C)阿保美代




p.89 「きらきら星輪舞」より (C)阿保美代




p.138 「かげぼうし」より (C)阿保美代

©MIYO Abo 1979-1981




 
Impression    

 
 明るい緑色の表紙が印象的。少しページをめくっただけで、 アボサンの創作がノリに乗ってきて、充実していることを感じさせる。 舞台は、自然あふれるヨーロッパ風の小さな町や農村。阿保さんの描く素朴な人々がそこに住む。

 「タンポポだより」は、ある小さな村の新聞記者兼編集長、青年ホッホさんのお話(3篇)。 ニュースを探して町を飛び回ったり、地図屋さんと散策したり、かわいい女の子に恋をしたり。 心がキュンとなる心温まる話です。

 「つむじ風だより」は、村をぱとろーるする二人のおまわりさん(アーヨさん、ゴーロさん)のお話。 村中から消えた鏡を探したり、羊がいなくなった原因を調べたり、 夜道で人を驚かす幽霊を捕まえる話など、純朴で幻想的なメルヘン4話。

 「くるみの木だより」は、南仏プロヴァンスのような雰囲気の舞台。 自然にあふれ、人も気候も穏やかで、木々には精霊や天使が宿る。 人々はよく働き、祭日には音楽にのって踊る。 そこにマザーグースの歌のようなポエムが添えられます。

 そして「時計草だより」。1/2理論を提唱する教授と、助手ジョシュア。 彫刻家のトーレンチカと友人アルフ。郵便屋のフーデさん。駅長さん。流れ星一年生。 風や花や太陽に生命が宿り、素朴な人々が交流する。 アボサンの詩的で、時々哲学的な、ほのぼのと優しい物語。

 絵も詩も話も充実した、アボサン全盛期を代表する一冊。

(by ライラック)

 
 私が一番読み込んだ作品集といって過言でないだろう。 どうしてこれほどまでに、美しい緑を描けるのだろうか。 レースのような枝、泡のような光のような葉、 伸びやかな幹の表現は、まごうことなき阿保オリジナルである。

 阿保さんの描く緑には、その画面から吹いてくる風、やわらかでピースフルな光、 もしくは、音もなくしっとりと降り続ける雨がセットになっており、 それらがかもし出すのは、深い深い至福感なんである。

 単純にキャラクターも可愛い。 特におまわりさんの背の高い方、ゴーロさんがお気に入り。

(by 雪だるま)


2010-05-29〜 
編集:アボサンinfo. 
illustration ©MIYO Abo 1979-1981 

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